※優秀作品6編は受賞者をクリックすると作品の全文をご覧いただけます。
第20回目を迎えた高校生小論文コンクールでは、「今こそ大志を語れ」をテーマに、個人・グループの2部門で、自分の未来や人生の夢、目標という身近なことから、福祉、教育問題、環境問題などの社会的な提言に至るまで、ジャンルを問わず、文章で綴る作品を募集いたしました。
今回も両部門の応募参加者数が1万2千人を超え、参加学校数とともに最高数となりました。一次二次三次の予備選考審査を経て、昨年12月8日に最終審査会で個人部門の最優秀に与えられる冲永荘一博士記念大賞をはじめ、グループ部門、そして学校部門の受賞者・受賞校が選出されました。
私ども財団主催の「高校生小論文コンクール」は、今回、大きな節目である20回目を迎えました。20年もの長きにわたって、本コンクールの生みの親である当財団の初代理事長で帝京大学前学主・冲永荘一博士の「日本の将来を担う高校生たちが心に描いている夢や将来像を大志という形で文字に綴ってもらいたい」という思いを継承できましたのは、さまざまな形でご支援ご協力いただくすべての方々のおかげと心より感謝申し上げます。
今回は参加者数、参加校数ともに過去最高で、粒揃いの優秀な作品がたくさん寄せられました。実体験をベースにした作品も多く、それらには読むものを引き込み読ませる力、伝える力があることを実感しました。また、今は実現していなくても、自分の夢や将来に向けてのビジョンについて熱く綴った素晴らしい作品も多くありました。自分の夢について真剣に考えることは、自身の可能性を新しく見出すことにつながると信じます。そのことが人生を豊かにし、ひいてはこの国を豊かにし、また世界に平和をもたらすものであると心から期待してやみません。
大志や夢に序列や大小はありません。そのとき文字に綴り形にすることが人生を描くエネルギーになります。次世代の主役はまさに高校生のみなさんです。高校生のみなさんが夢を持って社会に羽ばたけるよう心からのエールを送ります。
20回目という節目を迎えました今回は、これまでで最多となる12,389人という多くの高校生の方にご応募いただきました。中でも関東・東北地方からの応募が増加しており、地域的な広がりが感じられる結果となりました。このコンクールが広く認知され、支持されている証しであると、関係者一同大変嬉しく思っております。
今回も、個人部門・グループ部門ともに力のこもった作品が多数寄せられました。個人部門においては、国際交流の経験にもとづいて主張を展開する作品が多くみられたことが印象的でした。中には、鋭い切り口で現代社会の一面に迫り、審査委員である私たちも考えさせられる作品もありました。グループ部門においては、地道な調査にもとづいて論を組み立てている作品が目を引きました。なお、惜しくも受賞に至らなかったものの中にも、光るものを持っている作品が多くあったことを申し添えておきます。
最後になりましたが、このコンクールを開催するに当たりご尽力くださいました関係者各位に深く感謝申しあげます。
委員長…細田 明宏(帝京大学文学部日本文化学科教授)
委員…海老井悦子(福岡県元副知事)
渕上 雄幸(福岡県青少年科学館 元館長)
森山 良一(福岡県教育委員会 元教育長)
溝田陽一郎(福岡県教育庁教育振興部高校教育課 指導主事)
小林 寛(読売新聞西部本社編集局次長兼文化部長)
(敬称略・順不同)